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諦める

  • 執筆者の写真: 大橋梓
    大橋梓
  • 2024年8月6日
  • 読了時間: 2分

この週末は、事務所の子役ちゃんたちの舞台を観てきました。


私は「アンクル」という事務所に所属していまして、


最近、子役ちゃんが増えてきたのです。


一緒にお稽古したり、オーディションや現場で会ったり、


会う機会が一番多い、同じ事務所の役者さん達です。


単純に、仲間が頑張っている姿への応援。


大人として、子どもたちみんなの成長への驚き、喜び。


そして、自分の子役時代へタイムスリップして、


初めてお芝居したときの爽快感や、


拍手をもらった時の興奮もよみがえってきて、


思いが溢れてごちゃまぜに。


外は40℃近い気温だけど、こっちも負けず劣らずの熱さ、暑苦しさです。


終演後、一緒に観に行った人と「面白かったね」と、


感想を言い合いつつ、私は暑苦しい思いの丈を話していたら、


急に「子役の子たちは、どの瞬間にお芝居ができるようになるのか」と聞かれまして。


お芝居中、殻を破るというか、風穴が開く瞬間はいつなのか、


ということを聞かれたと思うんですよね。


それが分かったらみんな苦労しないよ!!


と、その時は答えましたが、


おかげでちょっとクールダウン。


夜、寝る前にもう一度考えてみるとですね、


子どもの時の私の場合は、「開き直って諦めた時」


に、前進し始めたかもしれないです。


ずっと、


活舌が悪い、関西弁が抜けない、瞬きが多い、挙動不審、特技が無い、


音痴、リズム感が無い、動きが硬い、柔軟性が無い、体力が無い。


と言われていて、


いつも、その場しのぎにできる人の真似をして、


失敗して笑われて、また真似をして失敗して。


そして笑われていました。


笑われる度に恥ずかしくて、


真っ赤になって倒れそうになって。


そのうち笑われることに慣れて、


そうか、私はできないんだな。


今はできない私でいるしかないんだな、と開き直った瞬間がありました。


じゃあこれから、どうする?


上手にみせることはやめて、


ひとつずつ、出来ることから手をつけるしかない、と。


そう思ったら、子どもの時の方が悟っていたかもしれないな。


初心を思い出せました。






 
 
 

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