旬の旅
- 大橋梓

- 2024年7月24日
- 読了時間: 2分

先月読んだエッセイが心に残っています。
作家の柚月裕子さんが書かれた「旬の旅」。
旅には、年齢に応じた旬がある、という内容でした。
昔、日本が好景気に沸くころ、
周りの友達と同じようにハワイに行きたかった。
けれど、当時は行けなかった。
という柚月裕子さんのご友人。
最近になって念願のハワイへ行ったけれど、
結果、「今の自分とはズレがある」と感じたそうです。
だから、「行きたい時に行きたい場所へ行かなくちゃ!」
と、急き立てる内容ではなくて、
「今の心と体に向き合って、自分にとっての旬の旅に出かけたい」
と。
せっかく出かけるなら、少しは無理して、
より遠くへ、より派手なアクティビティをしに、行った方がいいのかな、
と、ふと思うこともありますが、
大切なのは、今の自分が楽しめることなんだな。
最近は、旅というとほとんど仕事なので、
「これじゃダメだ、おもしろくない人間になってしまう。」と、
危機感を感じていました。
だけど、
乗ったことのないバスや電車に乗って、知らない町を歩く。
「家へ帰ったらこの話をしよう」と思いながら。
そして、もし時間があればお土産を選ぶ。
これが、今の私にとっての旅の醍醐味なので、
今はこれでいいのかもしれません。
「旬の旅」を読んだのは、新幹線の座席ポケットに差し込んであった『トランヴェール』の6月号。
(JR東日本が発行している新幹線の車内サービス誌)
柚月裕子さんが連載されている「旅のまにまに」というコーナーです。



コメント