夏休みの過ごし方
小学校2年生の時から児童劇団に通いだしました。
その劇団では、
私たちは「夏の公演」と呼んでいたんだけれど、
夏休みが丸ごと稽古期間で、
8月の終わりに2日間×2公演、計4本番、
という舞台をやっていました。
それも大きいホール、キャパ1000人超える劇場で、です。
またそれがミュージカルでね。
出演者は、3歳から高校3年生までの子ども。
毎年100人近く居たかな。
そこにサポートで大人の役者さんが少し出てくれて。
自由参加なので、参加しない人も結構いたのです。
きつい、厳しい、と聞いていたし、
私も不参加かな、と思っていたはず。
でも、「どうする?」と聞かれて、
なぜか直前になって勇気が湧いてきて、
「出る」と。
小学校3年生の時のことです。
(その後、中学3年生まで毎年参加することになるんですけど)
夏休みが始まって7月の間は、まだ役が決まっていなくて、
いろんな組み合わせで、本読みの稽古です。
演出家に「この役読んでみて」と言われることもあれば、
「やってみたい人は?」と聞かれて手を挙げることもある。
中学生・高校生のお兄さんお姉さんがメインなので、
小学生がその中に入ってお芝居するなんて、
それだけでもうドキドキ。
始めて自分の心臓の音が聞こえたのも、このときでした。
読む順番がなかなか回ってこなくて、
ほとんど他の人の稽古を聞いているだけの日もあって、
その日は家に帰ってから、「おしりが痛い」と言ったりね。
(聞いている間は、床に三角座りでしたから。)
「あれだけ板張りの床の上に座ってたら、そりゃ痛くなるわ」と言われて、
はやく沢山名前を呼ばれて、
前に出てお芝居させてもらえるようになりたいな、って思いましたね。
心臓はバクバクするけど、おしり痛いよりはいいかなって。
なぜ今日そんな昔のことを思い出したのか、というと、
ちょうど今日あたり、7月の末が毎年、キャスト発表の日だったんですね。
当時はクラス替えよりも、通知表をもらうときよりも、
舞台の本番よりも、
この日が1番ドキドキしました。
私は何の役かな?
主役は誰かな?って。
お庭に咲いたひまわりの花が、
当時稽古着にしていたTシャツのひまわりと似ていて、
ふと、記憶の蓋が開きました。
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