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大橋梓

『スタッフロール』


『スタッフロール』

深緑野分さん著


読み始め、あれ?これって翻訳ものだったかな。


と著者を再確認。


いや、違う。


でもやっぱり翻訳ものを読んでいるような、、、


舞台がアメリカとイギリスだということもあるし、


登場人物の言葉遣いが独特なせいかな。


さて、タイトルでもあるスタッフロール、というのは、


映画のエンドロールに流れる製作者たちの名前のことです。


スタッフ全員の名前が載るわけではなかった,

その昔。


そして、そのハードルは低くなった現在。


という2部構成になっています。


その昔というのは、1960年代・70年代。


女性の名前が載る、となると、なおさらハードルの高かった時代のようです。


私は「名前が載る」ということを、


出演者であるときは意識したことがありません。


でも、


まさにスタッフロール、となると話は違ってきます。


友人の名前を、ある映画のスクリーンに見つけた時、


「この人!私の大学時代の友達なんです!!頑張って仕事してすごいでしょ。」


と立ち上がりたくなりました。


本編の感動と同じか、それ以上に興奮して。


その友人の顔も姿も、映ってはいないけれど、


彼女は確かにその作品の一部として認められているんだ、


すごい!と。


この認められる、というのが、


ひとつ、スタッフロールの意義、なのかな。




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